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上手くいかないことを人のせいにしているようなやつは辞めちまえよ

はてな今週のお題は「人生に影響を与えた1冊」。厳密に言えば、人生に影響の無いものなんて無い。もしくはそもそも影響がある・ないという言い方は何かすでに決まってるものから変わるという言い方。そう考えれば人生に影響のあるものなんて無いとも言える。

そんな考え方をしてると柔軟な生き方ができないぞ気をつけろ。

 

私が選ぶ一冊はニーチェの「ツァラトゥストラはこう言った」(岩波文庫)である。

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ニーチェは言わずと知れた哲学者。特に中二病・高二病患者がはまりがちな人だ。おっとここで高尚ぶってニーチェとか入れてきたぞこいつ、と思われても致し方無いチョイス。しかし実際問題影響が最も大きいのではと思える。

私がニーチェを読んだのは大学2回生のころ。マンガで分かるシリーズ的なものでニーチェに触れ、ツァラトゥストラを読み、関連する本も読んだ。

ニーチェと言えば思い浮かぶのはニヒリズムかと思う。全てが無意味・無価値であることだ。彼は無意味だから無気力になるのではなく、むしろ意味が無いからこそ自分で意味付けをしても良いと捉えた、と私は解釈する。

この時期私は深く絶望した。なぜなら私は自分で何から何まで価値基準を設定し生きていくほど強くないし、強くもなれないと感じていたからだ。意識高い系が大好きなジョブズの伝記を読んだ時も、憧れと同時にこうはなれないという絶望を感じたのと似ている。そんなわけで自分にできたのは全てに意味がないと思えるところまでだった。

 

私たちが何か行動するときは「したい」と思っているか「しなければならない」と思っているかだ。もし特にしたいことが無い人間がこの世にしなければならないなどと言うことは無いと知ってしまったらどうなるだろう。それが私である。

結局のところ私には自分の意志を積極的に肯定する覚悟もなければ、社会の意志に沿うための従順さも無い。そんなわけだからこんな立場にいるのだと思う。

 

「人生に影響を与えた1冊」なんていうテーマ、きっと他のエントリーでは何か良い方向に進む書籍、素晴らしい方向へ変わった経験を語っていることと思う。しかし影響は正のそれだけではない。負の影響もまた影響である。同じように悪い方へ向かったエントリーを読んでみたいものである。

 

※タイトルはアニメ「SHIROBAKO」の台詞から

 

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」