右手を骨折した時のためのメモ
はじめに
日本における右利きの比率は約88%である*1。よって大部分の方が、右肘を骨折してしまった私の苦しみを理解してくださるものと思う。
さてここで、2回も右肘を骨折した身として気付いたことを書き留めておこう。きっと読者諸賢の役に立つはずだ。
知らんけど。
左で文字を書こうとする努力は無駄
右手が固定されてて不便なことを挙げるとキリがない。その中でもとりわけ不便なのが字を書けないことだ。
学生やビジネスパーソンはメモをとる機会がなにかと多い。家で何かをパッと書き留めるならスマホなりなんなりがあるので差し支えないが、アナログで素早く書き留めなければならない場面というのは少なくない。
そこで右手が使えない人々は急に左利きになろうとする。しかしこの敷居は思いの外高い。慣れ云々の前に、字の形や横書きでの文章の進行方向からして、筆記は右利きのためにあるようなものなのだ。それを骨折期間だけで習得しようとしても無駄な努力である。
よって、相手方に断りを入れて電子機器でのメモを許していただいたり、ICレコーダーで録音したり、他にメモをとるような参加者がいる場所なら見せてもらったりと工夫した方が現実的だ。
靴べらだけで履ける靴を用意しよう
理由は簡単、靴紐が結べないからだ。これを用意していないと現在の私がそうなっているように、革靴かクロックスかということになる。
電子マネー決済は便利
右手が使えないと、財布から小銭を取り出して出すことさえままならない状態になるのだが、煩わしいからと紙幣ばかりで払っていると財布が膨れ上がってしまう。とはいえレジでもたついているわけにもいかない。
そこで便利なのが電子マネー決済だ。当然使用できる場面は限定されてしまうが、素早さが求められがちなコンビニのレジなんかで大いに役立つ。私などはポケットにICOCAを忍ばせているので、電車を利用する際も良い働きをする。
家事は基本的に不可能
もしあなたが一人暮らしで、サポートしてくれる人が誰も居ないなら、骨折したときのハンデは計り知れない。
たとえば、食事は100%外食やコンビニに頼らねばならない。簡単なものなら料理自体はできる。しかしそこで出た洗い物は洗うことが難しい、というか無理。また、買ってきた場合も注意が必要で、ゴミ袋を結ぶことが難しいのでゴミは極力出せない。
当然のことながら洗濯ものを干すことすらできない。おとなしく誰かの世話になろう。
おわりに
右手が使えないことで生活はぐっと不便になる。しかし、そんなときこそ頭をフルに回転させ、知恵を絞る絶好の機会である。
できないできないと嘆くよりも、できることに目を向けたり、できるように工夫することこそ快適な骨折ライフへとつながるのである。