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読んで損はしない本-森見登美彦「ぐるぐる問答」&「夜行」感想

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2016年10月31日投稿

2016年11月19日追記

 

どうも、ジョンです!

森見登美彦の小説「夜行」と対談集「ぐるぐる問答」を読んだので、その感想を投稿します。「夜行」は帯にある通り集大成感がありましたね。

 

 

森見登美彦って?

そもそも森見登美彦を知らないよって方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

 

森見登美彦(もりみとみひこ)は、奈良生まれで京大出身の小説家で、京都を舞台にした小説が多いことから京都作家なんて呼ばれたりもしています。代表作は山本周五郎賞を受賞した「夜は短し歩けよ乙女」日本SF大賞を受賞した「ペンギン・ハイウェイ」など。

 

「夜は短し〜」や「四畳半神話大系」で京都の「くされ大学生」を描く作家というイメージが強いですがホラー的な「きつねのはなし」や、子どもが主人公の「ペンギン・ハイウェイ」なども。たぬきが主人公で京都を暴れまわる(?)「有頂天家族」は3部作で、アニメも大人気となりました。

 

森見登美彦といえばその文体が特徴。ブログ「この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ」にもその文体が表れていますが、やっぱり作品を読んでもらうのが一番かなあ。

 

対談集「ぐるぐる問答」

ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集

「ぐるぐる問答」では過去、雑誌に掲載された森見登美彦の対談が掲載されています。その対談相手は、

  • 劇団ひとり
  • 万城目学
  • 瀧波ユカリ
  • 柴崎友香
  • うすた京介
  • 綾辻行人
  • 神山健治
  • 上田誠
  • 羽海野チカ
  • 大江麻理子
  • 萩尾望都
  • 飴村行
  • 本上まなみ
  • 綿矢りさ

という面々。「えっ、これだけ?」という短い対談もあれば「まだ終わらないのか……」という対談もあるので、もし誰かを目当てで読まれる方は軽く長さを確認した方がいいかもしれません。

 

この対談集の面白いところは、当然、森見登美彦や対談相手の考えであったりエピソードであったりもあるんですが、個人的には森見登美彦の「脚注ツッコミ」です。

対談の下には用語を補足するために脚注がついてるんですが、たまに今の森見登美彦が対談当時の自分に対してツッコミをいれてるんですよね。例えば、

万城目学「写真集とかも買えない」

森見登美彦「え、写真集くらいいいじゃないですか。すっごいのならともかく……。僕、写真集くらいは買えますよ。たぶん」

 というやりとりには脚注で、

現在、書店で写真集を買うのはさすがに恥ずかしい。

とか書いてあるんです。「その情報いる!? 」ってなるけど、そのどうでもよさがまたいいんですよね。読むに連れてどんどん脚注ついてないかなって探してしまったくらいにはお気に入りです。

しかも対談相手のなかで万城目学だけ脚注ツッコミにも参加していて、仲良しっぷりを見せつけられます。

 

あとあれです。ラストに過去の森見登美彦と現在の森見登美彦が対談するという、奇妙な小説がついてるんですが、ここはがっつり森見節が入っていて最終的には小説を読みたくさせるあたり、うまくできた本だと感じますね。

 

夜行

夜行

ブログで森見登美彦本人も語っているように、基本明るくて笑えるような作品が多いんですが、夜行は最初から最後まで一切笑うところがありません。「きつねのはなし」以来のホラー的な作品です。著者インタビューがあったので、見てもらえると少しはわかる……かな?

www.youtube.com

「ホラー的な」っていう表現がいまいちしっくりこなかったんですが「怪談」。これでした。10年前の夜、鞍馬の火祭で姿を消した長谷川さん。そのときのメンバーが集まって旅館に泊まるんですが、そこでそれぞれが旅先で起こった話をしていくんですよね。そこにはなぜかある銅版画家の連作「夜行」が関係している……

 

僕、怪談苦手なのに読んじゃったもんだから、しばらく音とかに対して敏感になっちゃって大変でしたよ。ただ最近読んだ本のなかではダントツで没頭させてくれた作品です。夜が怖くなる。

 

夜行の考察が聞きたい

森見登美彦の書籍2つについて書いてきましたが、どちらかだけ読むなら「夜行」がいいと思いますよ。対談集ももちろんいいけど。

そしてできれば「夜行」のストーリー考察なんかも聞きたいです!

 

おわり

 

/// 追記 2016年11月19日 ///

現在Kindleで夜行が44%ポイント還元中です。某サイトによると早ければ21日9時59分に終了するそうなので、購入される方はお早めに。

森見登美彦 夜行 Kindleへのリンクは→こちら

/// 追記終わり ///