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美人には欠点がない?(梶井基次郎著「桜の樹の下には」)

この間最終回を迎えたアニメ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」。このタイトルを聞いたら梶井基次郎著「桜の樹の下には」を思い出さずにはいられません。

桜の樹の下には屍体が埋まっている!
 これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。

 

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梶井基次郎 桜の樹の下には(青空文庫)

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 バラにはトゲがある

 

人間美しいものや完璧なものには何かしら欠点があると疑ってかかります。あまりに完璧すぎるものは現実味がないし、信じることができないものです。

そこで著者は美しすぎる桜の木の下に死体を空想するのです。そうすることでようやく、その美しさをありのままに受け入れることができるんですね。

俺には惨劇が必要なんだ。その平衡があって、はじめて俺の心象は明確になって来る。俺の心は悪鬼のように憂鬱に渇いている。俺の心に憂鬱が完成するときにばかり、俺の心は和んでくる。

 

「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」

この言葉はあまりに有名で著者は知らなくても言葉を知らない人はいないと思われます。梶井氏が書く前にもしかしたらそんな噂があったのかもと思い巡らす人もいます。

驚いたことに現代でも桜の木の下に死体があるかもという都市伝説がささやかれているようで、この言葉の力強さたるやすさまじいものがありますね。

 

桜の木の下には死体があるという噂の真相は!?|関暁夫の都市伝説 | 都市伝説まとめ

 

美人は能力が高い

容姿にすぐれる人は何かと妬みの対象となります。例えば「性格が悪い」「頭が悪い」といったものです。しかし性格はともかく頭はいい場合が多いみたいですね。

まずはじめに美人は期待されがちです。何かと注目を集めますし何かとできる人間と思われがちです。さっきは欠点があるように見られると書いたばかりなのに、舌の根も乾かぬうちに矛盾することを言ってるように思えます。しかし妬みは同性、期待は異性と考えれば納得できますよね。

期待されている人間は伸びます。それは才能があるということではなくてピグマリオン効果によるものです。ピグマリオン効果とは期待をしている人間にはそうでない人に比べてより良い学習環境を無意識に与えてしまう心理を指します。

∴美人は能力が高い。

 

※なおピグマリオン効果には疑問の声もあるので、絶対とは言い切れません。