赤玉スイートワイン賛美
赤玉スイートワインという酒がある。ワインと名乗ってはいるものの、その芳醇な甘さは「赤玉」としか言い表せない。もとは100年以上も前に赤玉ポートワインとして売りだされたものだ。京都に住む大学生をことごとく堕落させることで名高い森見登美彦の小説にも登場する。むしろそれをきっかけに知った。
ワインが苦手な人でも飲める赤玉は、コカ・コーラで割ると飲みやすさが数倍にもなる。ワインをコーラで割る飲み方はカリモーチョというそうで、スペインの若者にはメジャーな飲み方らしい。他にも、焼酎で割ったり、お湯割りにしたり、もちろんストレートやロックでもいける。神が与えたもうた酒である。実際はサントリーが製造販売している。
赤玉の素晴らしさは、その容器にすら及ぶ。その空き瓶に水道水を注いで冷蔵庫で冷やす。するとキンキンに冷えた水は、水道水にあらず。赤玉水とも呼ぶべき良水へとメタモルフォーゼである。このことをアルバイト先のパートさんに伝えたところ、「錯覚やで」と優しく諭されたが、そんなことはどうでもいい。ちなみに暑い夏に大抵の飲み物を冷やして飲むと美味くなる。覚えておいて損はない。
もう一点長所を述べるなら、その入手の容易さにある。大抵のスーパーには置いてあるし、私の知る限りでドラックストアにも陳列されている。ただし、コンビニには無い。これは赤玉のせいではなく、コンビニの努力不足であることは言うに及ばない。
赤玉スイートワインの良さを挙げればキリがない。気が済むまで挙げていいよ、という優しさは結構です。
大学生には何かと丁度いい酒なので、試してみては如何でしょうか。
※追記(2014.11.02)
当時コンビニには無かった赤玉も、この記事のおかげで最寄りのセブン-イレブンに陳列されている。
やはり業界ナンバーワンは違う。青いところと緑のところにも是非並べて欲しい。(すでに並んでたらごめんなさい)